事例8 相続財産管理人を立てたいというケース
ご相談時の状況
兄が死亡し、弟さんからの相談でした。兄はアパートに一人暮らしで、それなりに裕福な暮らしをしていましたが、相続開始後、書類を整理していると、相当額の負債が見つかったとのことでした。まだ購入したばかりの家電製品やオートバイなどもあり、どのように対処したらいいのか、悩んでおられました。さらに、過去のしがらみで疎遠な兄弟が複数いて、相続人間の連携も取れない状況でした。
提案内容
各手続きのメリット、デメリットを説明したうえで、全相続人の相続放棄と、相続財産管理人の申立てのご依頼をいただきました。また当事務所にて相続人間の取りまとめ、意見調整の役割を提案しました。
結果
今回、プラスの財産である預貯金に匹敵するくらいの債務があることが相談時に判明していました。相続人としては、債務も相続して各債権者に対応していくのが不安だったり、残った家電やオートバイの処分にも困っており、任せられるなら誰かに任せたいという気持ちが一番でした。相続人は10名以上存在しましたが、当事務所が中心となり各相続人の意思確認を行い、まず全相続人の意思を統一したうえで、相続放棄の手続きを支援しました。その後、相続財産管理人を裁判所に選任してもらい、遺産の引継ぎを行いました。