事例19 「息子に相続させたくないが、生活資金は出してあげたい」というケース
ご相談時の状況
お母さんと長女の方で相談に来られました。お母さんとお父さんは、諸事情により浪費家でもある長男に自宅などの不動産を含む遺産を相続させたくありません。ただし、そうなると自分たちが亡くなった後、長男の方が生活に困窮してしまう可能性があることや、長女に迷惑がかかる可能性があり、中々、前に進めまない状況でした。長男を相続人から廃除することも検討していました。
提案内容
公正証書遺言の作成と、民事信託を提案しました。
結果
推定相続人廃除の手続きを行う場合、廃除される側にも裁判所が事情を聴くことになるため、ご両親は、長男から何かされるのではと心配されていました。相談を重ねた結果、どうしても守りたい不動産と、現預金の一部を長女に信託し、ご両親が認知症になったり亡くなったりしても、長男の生活費は長女から支給できるようにしました。またそのほかの財産についても遺言により長女に相続させる形にし、長男に相続財産が渡らないように作成しました。