事例26 高齢で離れて暮らす母の認知症対策で、家族信託を検討
ご相談時の状況
中野区在住の長男の方が、相談に来られました。お母さんは現在、神戸のマンションに一人暮らしをしていますが、最近、高齢になってきて物忘れも出始めてきました。預貯金の管理なども心配な点が見受けられるようになり、今後、老人ホームなどへの入居も考えないといけない時期になってきています。お母さんの希望としては、住み慣れた地元に出来るだけ長く住みたいとのことでした。お母さんの財産管理に不安があり、悩んでおられました。
提案内容
お母さんが例え認知症になってしまったとしても、資産が凍結せず、預貯金の出し入れや、不動産の売却ができる家族信託の利用を提案しました。
結果
委託者をお母さん、受託者を次男さん、受益者をお母さんとする家族信託を組成しました。自宅マンション、現金の大部分を受託者である次男さんに委託し、今後、万が一のことがあっても、資産が凍結せず、お母様が安心して暮らしていけるような体制をとることができました。また家族間で、お母様の遺産の承継の仕方で考えているものがあり、家族信託の中で、相続が発生した場合の遺産の承継先についても取り決めを作成しました。